JAZZ

1986年に誕生した50㏄のアメリカンスタイル

50㏄の原付サイズのバイクは、どちらかというと通勤やビジネス用のバイクに限られ、実用性を重視するものが多く見られます。
その中でも、ホンダは遊び心のある小型バイクをいくつも開発してきて、独自のラインナップを持っています。
その代表例とも言えるのが、このJAZZです。

JAZZはカブのバイクを搭載していますが、見た目は完全にアメリカンスタイルのバイクとなっています。
1986年に誕生して以来、かなりの数の熱烈なファンを捕まえてきたため、10年以上のロングセラーモデルとなりました。
何回かのモデルチェンジをしてきましたが、基本的な変更はカラーリングのみという感じで、最初のモデルの完成度がいかに高かったかを伺い知ることができます。

細部にまでこだわった魅力あふれるバイク

50㏄のバイクはコストパフォーマンスの良さ、経済性の高さを前面に出すモデルが多いですが、このJAZZはバイク好きにも十分受け入れられる様々なこだわりを持っています。
その全体的なスタイルは車体のコンパクトさを抜きにすれば、完全にアメリカンスタイルの上位モデルという感じで、一種風格すら感じるようなデザイン性の高さがあります。
また、材質も細部までこだわっていて、クロームメッキを使ったパーツの輝きがその魅力を引き立てています。

ミラーの形状やロングフォークなども、50㏄のバイクの大きさに合わせてバランスよく作られていますので、コンパクトながらもきちんとしたまとまりがあります。
もちろん、機能性や走行性という点でも、アメリカンスタイルに近い重心の低さや独特のハンドリングの感じが出ていて、総合的にしっかりと楽しめるのが、このホンダJAZZのすごいところです。

オリジナルを見つけるのは難しいのである程度のカスタマイズを楽しむようにする

もともとアメリカンスタイルのバイクは、自分好みのバイクに仕上がるために、様々なカスタマイズを加えることを意識して作られることが多いものです。
このJAZZのファンもやはり個性的なバイクにしたいと思っていろいろなカスタマイズを施していることが多いので、中古バイクのマーケットに出ているモデルは、ほとんど何らかのカスタマイズがなされています。
また、製造終了からそれなりの年数が経っていますので、修理やパーツのメンテナンスを行うにあたって、どうしてもオリジナルパーツを使えない状況が生じているという事情もあります。

こうしたことから、完全オリジナルのJAZZを見つけるのはかなり難しいので、できの良いカスタマイズを探すというスタンスで自分好みの一台を見つける方が良いでしょう。
もちろん、もし状態の良いオリジナルが出てきたら、掘り出しものですので、迷わずゲットしたいものです。